日本では現在、政府が推進する2050年の脱炭素化に向けて、再生可能エネルギーによる発電を増強していくことが求められています。天候に左右される太陽光や風力と違い、再生可能エネルギーの中でも安定的な運用ができ、地産地消の特徴を持つ可能性がある地熱発電は、日本のエネルギー政策において今後ますます重要になると考えています。
また日本は、アメリカ、インドネシアに次ぐ世界第3位の地熱資源大国でありながら、電源構成に占める地熱発電の割合はわずか0.2%(参照:石油天然ガス・金属鉱物資源機構)と、豊富な地熱資源量をいまだ十分に利用できていないのが実情です。要因の一つに、地熱発電の事業開発には探査・建設・運営においてコストや効率性、ノウハウなどの大きなリスクが伴うことが挙げられます。
こうしたリスクをグローバルで支え、地域社会の活性化と再生可能エネルギーの導入拡大を実現するために、スウェーデンに本拠を置く私たちの親会社ベースロードキャピタルは、地熱資源が豊富な日本や台湾、アイスランド、北米に発電事業会社を設立しました。その1つが2018年に設立された私たちベースロードパワージャパンです。
私たちの事業を支えるのは、地熱開発に対し長期視点に基づいて脱炭素化イノベーションの社会実装に投資するBreakthrough Energy Venturesなど世界の投資家です。彼らは、再生可能エネルギーの導入拡大を通して、より自立した地域社会をつくり人と地球の調和を目指すというビジョンを、私たちと共有しています。日本でもご理解をいただけている温泉地域の方とエネルギー発電の実績がおきているところです。
こうした世界中の多様な考えを持つ仲間と共に、地熱資源が豊富な日本で、地域の熱をフル活用して地熱発電所を建設・運営することで、日本の再生可能エネルギーの導入拡大と地域社会の活性化に貢献することを目指します。